事実婚のメリットとデメリット

事実婚のメリットとデメリット

こんにちは!婚姻届製作所です。

 

私たちは様々な婚姻届を製作・販売しているという職業柄、様々な結婚の形を見ています。

昨今は価値観の多様性に世の中が寛容になっており、結婚というものについても、決して画一的ではなく、カップルの数だけ結婚の形があると言っても過言ではありません。世の中には様々な夫婦の形があるのです。

 

私たちの婚姻届は、役所に提出ができるA3サイズの用紙と、記念に保管できる用のA4サイズの用紙がセットになっています。

本来であれば役所に提出できない結婚の形をお選びになったカップルが、当店の婚姻届セットを購入され、「役所提出用も記念用もどちらも記入して家に飾っているんです」なんて嬉しいご報告をいただいた事がありました。「法律的に認められていなくとも、結婚の形はふたりの意志・想いによって作られていて、婚姻届を書くことでより結婚への気持ちを支えてくれた」と仰る方もいて、とてもとても嬉しいお言葉でしたね。

 

さて、そんな体験をふと思い出したので、今回は周りとは違うかもしれないけれど、これも一つの結婚の形、「事実婚」というものについて少しご紹介をしていこうかと思います。

 

 

事実婚とは

そもそも事実婚とは何か。

事実婚とは、婚姻届を出さずに夫婦と同様の関係を有し共同生活を送る方を指すそうです。

いわゆる「内縁関係」と言われる関係性です。

「カップル」といわれる方が同棲をしている事と、どのような違いがあるのかというと、ふたりの意識による違いです。事実婚はふたりが夫婦関係を結んでいると認めており事実上の結婚生活を送っている状態。カップルの同棲はそうではなく、意識的には恋人関係というもの。この差が事実婚と同棲の違いです。

ちなみに、世間的には3年間程の期間を経ると内縁関係と認められるケースが多いようです。

 

 

事実婚のメリットとデメリット

事実婚は婚姻届を出していない為、戸籍的には他人です。その為、事実婚には様々なメリット・デメリットがあります。

 

事実婚のメリット1

夫婦別姓でいられる。

夫婦同姓であることを強いられることがなく、それに伴う手続きや精神低ストレスを避けることができます。姓が変わると様々な証明書類の変更手続きが非常に面倒なことは、先輩花嫁さんに少し聞けばすぐに体験談を話してくれるでしょう。それらを避けることができますし、今までの姓を名乗り続けるのですから、会社などに報告する必要もありません。

 

事実婚のメリット2

義理の両親と姻族関係にならない。

良し悪しはひとそれぞれですが、親族と折り合いが悪くて…なんてケースの場合、関係を持つ必要もないのでストレスになりません。

 

事実婚のメリット3

関係が終わっても戸籍に影響しない。

いわゆるバツがつきません。そもそも法的な手続きをとっていないので、戸籍に影響することがありません。これをメリットと言ってしまっていいのかどうかは微妙な所ではありますが…

 

事実婚のデメリット1

法定相続人になれない。

事実婚は法律上の婚姻関係がない為、法定相続人になることができません。これはパートナーの遺産を相続することができないことを意味します。

きちんと相続する為には遺言書の作成が必要となります。

 

事実婚のデメリット2

親権を持てない。

事実婚での子供の親権は母親にあります。子供が生まれると自動的に母親の戸籍に入ることになり、父親が親権を持つには認知が必要となります。

 

事実婚のデメリット3

経済的な不利益。

税金での配偶者控除や医療費控除が適用されません。税制面での恩恵を受けることができず、婚姻によって得られる税に関してのメリットが一切ないのです。

 

 

事実婚と認められるために

 

事実婚は法的な手続きを取っていません。その為、周囲に内縁の関係と認知されるために押さえておきたい手続きがあります。

 

住民票の同一

住民票を同一にするために、「世帯合併届」を役所に提出しましょう。

これは、同一の住所で別々に住民登録をしている世帯をまとめてひとつの世帯にする為の届け出です。お住まいの自治体の役所窓口にて申請しましょう。

これは事実婚カップルが同居していることが分かる唯一の公的書類です。例えば「生命保険の保険金受取を事実婚の妻にしたい」「夫の会社の扶養家族に入りたい」など、様々なケースで事実婚であることを証明する必要が出てきます。許可が下りるには保険会社の規定によっても様々ですし、事実婚の実態が数年必要だというケースも出てきますが、何かしら事情がない限りは必ず世帯合併の届け出を出しておきましょう。

 

 

いかがでしたか?事実婚のメリットとデメリット。簡単にではありますがご紹介いたしました。勿論、今回挙げたこと以外にも、良い点悪い点はあります。カップルによって事情は様々ですが、敢えて人と違う結婚の形を選んだおふたりには、それを乗り越える強い気持ちがあるはず。是非お互いに協力して自分たちだけの理想の家庭を築いていってほしいなと思います。
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